【分解清掃済み】スリービーチ ベスト BIG 88DA 800-1200mm 天体望遠鏡的特性で高解像度月面写真や野鳥のクローズアップ撮影が可能

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商品情報

◎このレンズは,本来カメラレンズのカテゴリーに属するものですが,赤道儀に取り付けて天体望遠鏡として使用することができ、月面写真を撮影すると天体望遠鏡並みの結果が得られることから,天体望遠鏡のカテゴリーから出品しています。※「Vixen 42T→31.7ADSX」等のパーツを別途入手すると天体望遠鏡として使用できます。
【出品物】①BIG 88DA 800-1200mm②フロントキャップ③キャップ絞り(前玉の口径を約60mmに絞るキャップ)④CANON EFマウント用Tマウントアダプター⑤リアキャップ(Tマウント用)⑥専用ソフトケース⑦元箱⑧使用説明
※以下のリンク先で,出品した個体および同型別個体で撮影した実写例を参照することができます。実写例はSONY α7RⅡによる4240万画素のフルサイズ画像です。※また,ここはレンズの外観等の詳細画像やスリービーチ社製の口径5cm~10cmの同一光学系別機種で撮影した実写例を多数参照できるようにしてあります。
https://1drv.ms/u/s!ArTzfov1z8q3oWNq0r4Yi34Nox_t?e=n5b4WD
【出品物の(2) レンズ・前玉,後玉ともにカビ、くもり,バル切れはなく透明度は大変良好です。・小さなほこりの侵入もほとんど感じられません。・前玉は2群2枚,後玉は2群1枚構成で、レンズ面が空気と接するのは6面しかありません。そのため,光量の損失が少なくF値の割に明るく感じます。
(3) 可動部の機能・フォーカスリングは適度な手応えでスムーズに回転します。このレンズはマニュアルフォーカスです。・距離指標は一切ありませんが,どのズーム位置でも無限遠にはピントを合わせることができます。
(4) 分解清掃の内容・後玉裏面(鏡筒内側)にはごく薄いものですが,油分によるくもりがありましたので除去しました。・スリービーチ社からは,この個体と同コンセプトの製品が口径50mmから100mmのものまで多くのバリエーションが発表されました。これらについては,いずれの機種もフォーカス調整用のヘリコイドが鏡筒内に露出する構造になっています。その結果,長年の間にグリスの油分が気化し,鏡筒内側のレンズ面に付着しているようです。私は過去から現在までに50mmのVARIシリーズをスタートに60mmから100mmまでのVARI及びBIGシリーズを合計10機種以上入手して使用してきましたが,程度に差こそあれ例外なく内側のレンズ面にくもりが発生していました。このくもりについては,背後からライトで照らすと見えてくる程度のものから目視でわかるものまであります。程度が悪くなると撮影結果が白っぽくかすみ,メリハリのある画像が得られなくなります。・撮影時以外は鏡筒の全長が最も短くなる位置までフォーカスリングを回しておくことをお勧めします。フォーカスリングを最も繰り出した【送料】・「ゆうパックおてがる版」送料無料で発送致します。

◎このレンズの特性,月面写真の撮影,スリービーチ社のこと等に関心をおもちの方は,以下の詳細な説明もご覧ください。【BIG 88DA 800-1200mmの実写特性等】・このレンズは1970年代から天体望遠鏡や部品を販売していた3B(スリービーチ)社の製品です。・これまでの実写結果から中心部の解像力が高く画面周辺では解像力が落ちる傾向があることがわかりました。比較的高い倍率で使用することが多い天体望遠鏡の特性と似ています。・中心部の解像力が高い特性を生かし,たとえば長焦点側の1200mmにテレコンを使用し,画面中心の高解像力の部分に月を置いて撮影することで,天体望遠鏡で撮影したような画像を得ることもできます。野鳥などの撮影ではメインの被写体を中央に置いて撮影すると周辺部は多くの場合被写界深度外になり,外周部の画質低下は気にならないと思います。・商品写真に入れた月の写真は,1200mmに2×テレコンを使用して2400mmで撮影したものです。この写真は明るさやシャープネスの調整など各種の画像処理を行ったものです。撮影の際にははKenko EQ-6Pro赤道儀を使用しています。・2倍テレコンバーターを使用し2400mmで使用すると,50mmの標準レンズと比較し48倍の倍率になるため,木星の縞模様や土星のリングなども,カメラのファインダーを拡大表示にすることではっきり確認できます。また,APS-Cサイズのカメラで使用するとフルサイズの画角で3600mm相当となり72倍の倍率になります。・フルサイズのカメラで一般撮影に使用すると800mmの時は画面周辺部で像の流れが目立ちます。1200mmにすると800mm時の中心付近で解像力の高い部分を切り抜いて使用するような感じになり,周辺部での像の流れは少なく感じます。APS-Cサイズのカメラで使用すると周辺部がカットされるために画面全面にわたってほぼ均一な画質で撮影できます。・長焦点距離の望遠レンズを高画素数のカメラで使用する場合は頑丈な三脚が必要です。できればワイヤレスリモコンでシャッターを切るなど振動防止策が必要です。
【BIG 88DAにかかわるその他の情報】・ネット上で発売時の価格を調べたところ『アサヒカメラ2003年5月号』に掲載された広告が見つかり,それによるとVARI 8000Sが,BIG 60DAが,BIG 808ZEがとなっていました。BIG 88DAは付属の使用説明書にと表示されていました。また,雑誌『特選街』2000年3月号にBIG 60DAのテストレポートが掲載されていました。その記事を見るとレンズがセミアポクロマートであると同時に非球面レンズを使用していると記述されていました。・すべてのレンズ面をクリーニングするために分解したところ,3群4枚構成の光学系でした。前玉は口径80mmの2枚分離レンズで,後玉は2枚貼り合わせの凹レンズでした。いずれも両面がコーティングされています。・鏡筒内には迷光防止のための遮光環が複数あり,効果的に鏡筒内の内面反射をカットしています。マウント側からレンズ内部をのぞくと前玉の周囲はほぼ暗黒に見えます。・ズーム操作をすると,前玉と後玉が一体になって前後に移動します。前玉と後玉の間隔が変化するのはピント調節の時だけです。・この光学系はちょうど前玉が天体望遠鏡の対物レンズに,後玉がエクステンダーに当たるような構造です。エクステンダーとカメラのイメージセンサ面の距離を変化させると合成焦点距離が変化します。
【天体望遠鏡と似た特性】 高倍率が求められる天体望遠鏡に必要な性能は,たとえば惑星の表面を観察する際には,中心部のごく狭い範囲を大きく拡大してもシャープな画像が得られるということです。その代わり画面の中心から離れた部分では画像の劣化が生じることを犠牲にしています。天体望遠鏡の中には一般的な望遠レンズ同様に広い範囲を均一な解像度で撮影する設計のものもありますが,広い範囲で均一な画質になるように設計すると中心部の解像力は少し犠牲になります。BIG 88DAの場合は中心部の解像力を優先した設計になっているようで,外周部で像の流れが目立ちますが,中心付近の解像力は天体望遠鏡並みにシャープです。マウント部に天体望遠鏡用の接眼レンズを取り付ける工夫をすると月面や惑星の表面等を観察することも可能です。私は,Vixen 天体望遠鏡 接眼アダプター 42T→31.7AD SX(現行商品)を取り付けて天体望遠鏡としても使用していました。
【株式会社スリービーチの特許により誕生した光学系】 スリービーチ社の情報をネット検索していた時に同社の超望遠ズームレンズに使用されている特許についての記述を発見しました。特許のタイトルは「望遠鏡用・双眼鏡用対物レンズをカメラレンズに転用する補正レンズ」となっていました。このタイトルをキーワードにしてネット検索すると見つけることができると思います。 私にはその内容を完全に理解することはできませんが,簡単にまとめると以下のようになると思います。○望遠鏡用・双眼鏡用対物レンズをそのままカメラレンズとして使用すると,フィルム面にできる像の実用可能な面積が狭く,周辺減光が大きくなる。また焦点距離を変化させることができない。これらの,不具合を解消するために使用する補正レンズについての特許。○この補正レンズは2群1枚構成の貼り合わせレンズになっている。カメラのマウント側で空気に接している面は放物面(非球面)の凹面になっている。○この補正レンズを使用すると対物レンズ単体時の分解能をわずかに上回る。○この補正レンズとフィルム面の間隔を変化させることで焦点距離を変化させることができる。○口径50mm,焦点距離220mmの対物レンズにこの補正レンズを組み合わせると焦点距離420~750mmのズームレンズになる。○口径80mm,焦点距離410mmの対物レンズにこの補正レンズを組み合わせると焦点距離800mm~1,400mmのズームレンズになる。
【スリービーチ社について】 天体望遠鏡が欲しかった私は1970年代にスリービーチ社から接眼レンズ等の部品を通信販売で入手し,小さな天体望遠鏡を組み立てて天体を見ていました。同社はこの当時,毎月天文雑誌に天体望遠鏡の広告を出していたため,当時の天文マニアにはよく知られた天体望遠鏡メーカーでした。ある時期からは自社開発のスリコールという名を冠した望遠レンズも広告に加わりました。しかし,いつの間にか天文雑誌からは姿を消し,ある日の新聞か雑誌の広告で超望遠レンズのメーカーとして安価でお買い得な望遠レンズを売り出していることを知りました。ネット上の情報によるとこのメーカーは職人による自社生産を行う町工場のようなところのようです。しかし,同社は数年前に営業を終了してしまったという情報も見つかりました。出品物のBIG 88DAなど,同社の超望遠ズームレンズは他のメーカが発想しないようなスペックの製品で,周辺部の画質劣化はありますが超望遠撮影がローコストで実現できる製品だと感じます。 あまりにも安価なため,安かろう悪かろうという印象を与えてしまうところもあったと思います。しかし,私自身しばらく前に同社のVARI 7000と8000Sを試しにで入手し,月面写真を撮影したことがありますが,予想外にシャープな写りに驚きました。ついでに,土星や木星も撮影してみましたが土星については,撮影画像を拡大してみると輪が確認できるだけでなく,輪の中にあるカッシーニの空隙までなんとか判別可能な画像が得られました。参考までに,その時の土星,木星の画像を含む写真も前述のリンク先にアップしておきます。VARI 7000および8000Sは,ともに口径50mm,最長焦点距離700mmおよび800mmで,今回出品したBIG 88DAよりは一回り以上小さな製品です。

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